セリ科の多年草で高さは40~90cmほどになる。6~8月頃に複散形花序を頂生し,白い小さな花を無数に咲かせる。また,セリ科特有の独特の香りがあることも特徴のうちの1つである。 主に国内での栽培品が流通しており,産地は北海道・東北の他,奈良でも栽培されている。奈良で栽培されているトウキは17世紀頃より栽培されているもので,根の部分を湯通ししたものを生薬名「当帰」として用いられる。特に奈良産のものは「大和当帰」(あるいは大深当帰)と呼ばれ,良品質なものとしてよく知られている。一方,北海道あたりで栽培・生産されているものは「北海当帰」と呼ばれ,近年では生産量は大和当帰のそれを大きく超えている。
(奈良県薬事研究センターよりご提供)