- ゲンノショウコ01
フウロソウ科の多年生草本。日本全土の平地に自生。センブリ、ドクダミと並ぶ日本の代表的民間薬で、古くから下痢止めとして用いられてきた。その効き目から「現の証拠(げんのしょうこ)」と言うとか。
茎は、分枝して30~60cmになり、地を這い又は立って伸びる。葉は、対生した長い柄を持ち、葉身は掌状で深く3~5裂している。茎と葉に軟毛がある。花は夏~秋に咲き、西日本では紅紫色が、東日本では白色が多い。果実は、鳥のくちばしを長くまっすぐにした形で、熟すと5つに裂けて果皮をそらし、種子を放出する。
花のない時期の若い葉は、ウマノアシガタやトリカブトといった毒草によく似ており、注意が必要。下痢止めに効果のあるタンニンは、開花期に多くなるので、その頃に採取すると花で確認もできる。
(奈良県薬事研究センターよりご提供)