- トリカブト
キンポウゲ科の多年草で、高さは1~2m程度で秋頃に青紫色の特徴的な花を咲かせる。この花の形が独特で、舞楽で用いられる鳳凰の形をかたどった冠である「鳥兜」に似ていることから名前が付いたといわれている。
全草に毒性があるとされ、春頃の芽吹いた時期にニリンソウやゲンノショウコなどと間違えて葉を食べて中毒症状を示すこともある。
根に含まれるアコニチンの毒性についてはよく知られているが、この根の特に母根の部分を「烏頭(うづ)」、子根の部分を「附子(ぶし)」と呼ぶ。もちろん毒性については修治により減弱させる必要がある。重要な生薬であるが現在まで日本薬局方に収載されていなかったが、今後、収載される予定となっている。
(奈良県薬事研究センターよりご提供)