薬用植物紹介

キハダ02

キハダ
Phellodendron amurense Ruprecht.

東アジアの北部山地に分布し、日本各地の山地に自生する雌雄異株の落葉性の高木。樹高は10~15m程度で、25mに達するものもある。葉は対生し、奇数羽状複葉で小葉は5~13個、長さ5~10cmの卵状長楕円形。花期は6月で、枝先に黄緑色の小さな花を円すい花序につける。

薬用部分は樹皮で生薬名をオウバクといい、止瀉薬及び苦味健胃薬として配合剤(胃腸薬)の原料に用いる。また、漢方薬処方用薬でもあり、消炎薬とみなされる処方(外用剤含む)等に配合されている。

樹皮にアルカロイドである強い抗菌作用があるベルベリンを含む。

キハダは、「黄蘗色(きはだいろ)」と呼ばれる鮮やかな黄色の染料としても利用されている。(写真は一部樹皮を剥ぎ取って撮影したもの)

(奈良県薬事研究センターよりご提供)

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