薬用植物紹介

ハブソウ

ハブソウ
Cassia occidentalis L.

北米南部、メキシコ原産で、江戸時代に渡来し、薬用に栽培される1年草で、小笠原、沖縄諸島では、野生化している。草丈は50~150cmで茎は直立し、葉は、偶数羽状複葉、小葉は、5~6対で先がとがる。花期は、7~8月で黄色の五弁花をつける。果実は長さ約10cmで、さやの中には扁平卵形の種子が2列に並んで入っている。

薬用部分は種子と葉で、種子は10月頃採取し、日干しにして乾燥させる。生薬名を望江南(ぼうこうなん)、望江南子といい、健胃、緩下に用いる。葉は夏に採取する。生薬名を望江南といい、健胃、緩下に用いる他、虫さされに生の葉を揉んで汁を患部に塗布する。

以前ハブソウの種子をあぶったものをハブ茶として飲用されていたが,現在市販のハブ茶は、栽培が容易で収量が多いエビスグサの種子(決明子)が用いられている。

(奈良県薬事研究センターよりご提供)

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