薬用植物紹介

ミシマサイコ02

ミシマサイコ
Bupleurum falcatum Linné(Umbelliferae)

本州、四国、九州及び朝鮮半島に分布し、山地、丘陵地の草原に生える多年草。高さ40~70cm。茎は無毛で直立し、上部で分枝する。葉は互生し、長さ4~10cmの広線形か線形で、平行脈が数条ある。根は肥厚し、黄色。花期は8月~10月頃で、茎の複散形花序に黄色の小さな花をつける。果実は楕円形で無毛。

薬用部分は、根で、生薬名を柴胡(サイコ)といい、解熱鎮痛等の目的で使用され、漢方の要薬であり,大柴胡湯、小柴胡湯、柴苓湯等の多くの漢方薬の原料となっている。

ミシマサイコの名前の由来は、静岡県の三島地方で採集されるサイコは、品質がよく優秀であったことから、産地名がついてミシマサイコと呼ばれるようになったが、現在では、三島地方で野生品を見つけるのは難しい。

(奈良県薬事研究センターよりご提供)

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