薬用植物紹介

エンゴサク02

エンゴサク
Corydalis turtschaninovii Besser forma yanhusuo Y.H.Chou et C.C.Hsu (Papaveraceae)

中国各地に栽培される多年草(主産は浙江省)。高さ10~20cm。塊茎は偏球状で、径0.5~2.5cm、内部は黄色い。茎は繊細で折れやすく、茎生葉は、互生し、2回3出複葉、小葉は長さ2~3.5cm。全縁、辺縁はときに微紅色を帯びる。花期は4月頃で、長さ約2cm、紅紫色の花を横向きにつける。

薬用部分は、塊茎で、生薬名を延胡索(エンゴサク)といい、主として漢方処方薬であり、婦人薬としてみなされる処方、その他の処方に配合され、鎮痛鎮痙薬として配合剤(胃腸薬)の原料とすることがある。

唐の陳蔵器の本草拾遺(739)に初めて収録され、玄胡索という名であったが、後に延胡索に改められ、開宝本草から歴代の本草書に収載されている。我が国には享保年間に伝えられたといわれる。

(奈良県薬事研究センターよりご提供)

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