薬用植物紹介

サフラン02

サフラン
Crocus sativus Linne (Iridaceae)

ヨーロッパ南部から小アジア原産で、日本では、江戸時代にヨーロッパから渡来し、現在は薬用、染料用、観賞用などに世界で広く栽培される草丈約15cmの多年草。球茎は、径約2.5cm。葉は線形か狭線形で多数が叢生し、花後に成長して長さ30~45cmになる。花期は10~11月で、花茎は短く、淡紫色の漏斗状の花をつける。花柱は濃紅色。

薬用部分は柱頭で、サフランといい、婦人薬などの配合剤の原料に用いられている。

サフランは、1つの球根で4~6個の花が咲き、薬用部分である柱頭は、1つの花に3本あるので、12~18本が収穫できるが、この重量はおよそ0.05g程度しかなく、1kgを生産するためには、2~3万個の球根が必要であり、収穫について機械化が不可能で手間がかかることから、高価で取引されている。

(奈良県薬事研究センターよりご提供)

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