奈良県薬剤師会

薬用植物紹介


サンザシ
Crataegus cuneata Siebold et Zuccarini

中国中南部原産。八代将軍吉宗が享保の初めに、外国産薬用植物の国内栽培に力を入れ始めた頃、渡来したと考えられている。高さ1〜2mで日本では庭木または盆栽用に植栽される落葉低木。枝分かれが多く、小枝が変化したトゲが多い。4〜5月頃、直径2cmほどの白色五弁花をつける。果実は10月頃、直径1〜2cmの球形で紅熟または黄熟する。

薬用部分は果実で、完熟寸前の果実を採取し、日干しにする。生薬名は「山査子(サンザシ)」という。健胃・整腸・消化促進には、乾燥品5〜8gを1日量として煎じ、3回に分けて服用し、二日酔いには、8gを1回量として煎じて服用する。また、漢方製剤では「加味平胃散(かみへいいさん)」や「啓脾湯(けいひとう)」などに配合されている。

中国では果実を砂糖漬けや蜜漬けにし、魚類肉類の消化促進のために食後に食べる。また、魚を煮るときなど果実を入れて煮ると、骨もやわらかくなるという。駄菓子として、竹串などに刺して飴をかけた「ビンタンフール」というリンゴ飴の様なものも街頭で売られている。

(奈良県薬事研究センターよりご提供)

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