奈良県薬剤師会

薬用植物紹介


シソ
Perilla frutescens Britton var.acuta Kudo

中国中南部の原産で日本には古代に渡来し、現在は食用・薬用に各地で広く栽培される1年草である。草丈20〜40cmになり、茎は四角形で多数分枝し、紫色で疎毛がある。葉は対生し、広卵形、質は薄く柔軟、紫紅色で特異な芳香がある。この特有のにおいの強いものほど良品とされている。花期は7〜8月で枝先に総状の花穂を出し、淡紅紫色の唇形の小さな花を多数つける。

薬用部位は、葉及び種子で葉は日本薬局方に「紫蘇葉、蘇葉」の名で収載されている。蘇葉が配合されている代表的な漢方処方に「香蘇散」がある。かぜ、発熱の初期に、胃腸虚弱で葛根湯や麻黄湯は強すぎるという人に用いられている。また、種子は生薬名で「紫蘇子」と呼ばれ魚肉中毒の解毒薬として用いられる。

昔からシソは、殺菌・防腐・解毒作用があるので梅干しの着色に用いられてきた。梅干しの色は、葉中のアントシアニン色素が梅のクエン酸によって分解され、独特の色になる。また、シソの実は塩漬けにして食され、熟さない実を付けた「穂じそ」と花の開きかけの「花穂じそ」は刺身のツマに用いられることがある。手指または箸で茎からこそげ落として使用する。

(奈良県薬事研究センターよりご提供)

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