奈良県薬剤師会

薬用植物紹介


ヤブツバキ
Camellia japonica L.

青森県を自生北限とする常緑高木。樹高は3〜6m。全体に毛が無く、よく茂る。葉は厚くて光沢があり、濃緑色。葉が厚いことから「厚葉木」アツバキからツバキになったという説もある。和名は、ヤブツバキが正式で、ツバキは総称である。また、椿の字を用いるが、漢名では山茶と書く。

花期は2〜4月。枝先に大形の花を咲かせる。サザンカ(Camellia sasanqua)の花とよく似ているが、サザンカの花は花びらが一枚ずつ散るのに対し、ヤブツバキは、萼の部分から花全体が落ちる。これが首が落ちる様子を思わせるために、嫌われることもある。秋に2〜3cmの果実が成熟し、4〜6個の半球又は扁平状の種子を含む。

薬用部位は、花(山茶花(サンチャカ))、種子。花は、開花直前にとり、日干しにする。刻んで熱湯を注ぎ、健康茶としても飲まれる。種子は、絞ってツバキ油をとる。

ツバキ油は、日本薬局方に収載されている(OLEUM CAMELLIAE)。9〜10月ごろ果実をとり、約1週間、天日又は人工乾燥し、種皮を除いた種子を粉砕して、蒸煮し、圧搾する。その後ろ過し、精製する。含油量は35〜45%で、オレイン酸含量の多いグリセリドである。ツバキ油はオリーブ油よりパルミチン酸が少ないため固化しにくい。軟膏基剤、頭髪油用に用いる。

(奈良県薬事研究センターよりご提供)

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