奈良県薬剤師会

薬用植物紹介


トウキ
Angelica acutiloba

セリ科の多年草で高さは40〜90cmほどになる。6〜8月頃に複散形花序を頂生し,白い小さな花を無数に咲かせる。また,セリ科特有の独特の香りがあることも特徴のうちの1つである。 主に国内での栽培品が流通しており,産地は北海道・東北の他,奈良でも栽培されている。奈良で栽培されているトウキは17世紀頃より栽培されているもので,根の部分を湯通ししたものを生薬名「当帰」として用いられる。特に奈良産のものは「大和当帰」(あるいは大深当帰)と呼ばれ,良品質なものとしてよく知られている。一方,北海道あたりで栽培・生産されているものは「北海当帰」と呼ばれ,近年では生産量は大和当帰のそれを大きく超えている。

当帰

採取時期:
播種した翌年の秋に収穫
調製法:
土を落として掘り取った根を数本束ねて天日乾燥し,「湯揉み洗い」をしてから形を整えてもう一度乾燥させて製する。
成分:
精油(ブチリデンフタライド・リグスチライド他)など
用法・用量:
主として漢方処方用薬として用いる。婦人用薬・冷え性用薬・保険強壮薬などに広く用いられている。
漢方処方:
当帰芍薬散、当帰四逆湯、四物湯、当帰飲子、当帰湯、当帰建中湯、温清飲、清肺湯、紫雲膏、胃風湯、五積散、防風通聖散、乙字湯、人参栄養湯

(奈良県薬事研究センターよりご提供)

[↑]