奈良県薬剤師会

薬用植物紹介


クコ
Lycium chinense Mill.

ナス科(Solanaceae)の植物で、大体は暖地の海岸近い所に自生するが河原や堤防などにもよくみられる落葉低木で、茎は細く長く伸び、枝端は下に垂れる。短枝は、しばしばとげに変化し、葉は有柄、被針形、全縁で質は軟らかい。夏にナスの花を小さくしたような淡紫色の小花を葉脈に付け、秋に鐘状、楕円形の漿花を結び紅熟する。

根皮を乾燥したものを地骨皮(Lycii cortadicis)といい、ベタイン等を含み、強壮解熱薬に用いる(4〜8グラム/日、3回/日、煎用)。漢方処方としては、清心蓮子飲に配合される(心と腎の熱をさまし、脾と肺の虚を補う)。

性味:
甘・淡、寒

成熟した果実を乾燥したものを枸杞子(Lycii fructus)といい、ベタイン、ビタミン(A,B1,B2,C)、無機質(Ca,P,Fe)等を含み、強壮薬として肝・腎の補益に用いる(6〜18グラム/日、3回/日、煎用)又は酒に浸して枸杞酒として虚弱に用いる。 漢方処方としては、一貫煎がある。

性味:
甘、平

肝・腎を補益し、慢性肝炎、肝硬変及び腎虚(腰や膝がだるくて力がない)に適用。

葉を乾燥した枸杞葉(Lycii folium)は、ルチン、カリウム、β−シトステロール等を含み、高血圧症、滋養強壮に用いる(5〜10グラム/日、3回/日、煎用)。

若葉はお浸し、ゴマ和え、てんぷらとし、又枸杞飯は昔から有名である。

枸杞飯を一度試してはどうですか?

調理法:
若葉を塩を一つまみ入れた湯の中で色よくゆで、炊き立ての御飯に混ぜる。緑色がさえてとてもおいしい。塩漬けにしておけば、1年中枸杞飯が食べられる。
又、枸杞茶は、若葉を摘み取り、一度さっと蒸してから乾燥する。

(写真、文ともに奈良県薬事指導所提供)

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