奈良県薬剤師会

薬用植物紹介


サフラン
Crocus sativus L.

アヤメ科(lridaceae). 南ヨーロッパ原産で江戸時代末期に渡来し、各地で薬用、香辛料として栽培される多年草。地下に直径3〜5センチの扁球上の球根をもち、9月下旬に球根を植えると開花の直前に針状葉が束になって花茎とともに出る。花茎は約15センチで、10〜11月頃、花茎の頂に6枚のロート状の淡紫色の花を開く。雌しべは濃赤色で長く伸びて3本に分かれる。葉は翌年5月頃まで残る。雌しべの花柱を開花当日に摘み取り、乾燥させたものを蕃紅花(バンコウカ)と称す。蕃紅花は紅色の長さ2〜3センチの細長い管状片で、強い芳香と苦味があり、唾液を黄色に染める。鎮静、鎮痛、通経薬として婦人病に用いる他、百日ぜき、麻疹の薬、発汗、強壮薬としても用いられ、六神丸等の家庭配置薬の原料にもされる。また、香辛料、着色料としてフランスの魚介類鍋料理ブイヤベースに用いられるのは有名。

採取時期:
開花時(10月〜11月)
調製法:
雌しべの花柱を摘み取り、陰干し、又は35℃前後で火力乾燥する。
成分:
α、β、γ−カロチン、クロシン、苦味配糖体ピクロクロシン、サフラナール等を含む。
用法・用量:
よく乾燥したサフラン0.5グラムを1回量とし、熱湯を注いで飲むか、10グラムをホワイトリカー720ミリリットルに2〜4ヵ月漬け、サフラン酒としてもよい。ただし、通経作用が強く、妊婦には禁忌。
性味:
性は寒、味は甘

(写真、文ともに奈良県薬事指導所提供)

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